電検三種で必要な数学・理科(中学)・物理(高校)の知識
数学について
電検三種では、下記の数学の知識を使います。
- 四則計算(+、ー、×、÷)
- 方程式
- 平方根(ルート)
- 三角関数(サイン、コサイン、タンジェント)
- 指数・対数関数(10のx乗、log)
- ベクトル(向きと大きさ)
- 複素数(i、但し、電気数学では電流のIと区別するため「j」で表す)
中学校で習う内容に加えて、高校で習う内容も含まれています。
理科(中学)・物理(高校)について
電検三種では、下記の理科(中学)・物理(高校)の知識を使います。
- オームの法則
- キルヒホッフの法則
- 電磁気(電荷、電場、コンデンサ、磁場、電磁誘導、他)
- 力学(パスカルの原理、運動エネルギー、他)
こちらも、中学校で習う内容に加えて、高校で習う内容も含まれています。
私は「理論」がなかなか理解できず、どうすれば良いか調べていく中に、高校物理の「電磁気」の内容から多く出題されていることを知りました。
「電磁気」を理解するため、河合塾の「物理のエッセンス 熱・電磁気・原子」という本を購入し、理解の助けにしました。
現在は改訂版が出ているようです。
勉強する科目の順番
「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目を勉強する順番ですが、全科目に共通して必要なのが「理論」の知識です。
そのため、初めに「理論」の勉強を始め、ある程度理解ができたところで、その他の科目を勉強することを勧めます。
この時の「理論」の勉強は「ある程度の理解」で良いので、「理論」を完璧に理解するまで残りの3科目の勉強を待つ必要はありません。
実際に私は「理論」を最後の最後まで合格できなかったので、裏を返せば「電力」「機械」「法規」の合格に必要な「理論」の知識は、そこまで深いものではありません。
また、「理論」「電力」「機械」は理系の科目なのに対して、「法規」は文系の要素があり、使う頭の領域が違うので、「理論」「電力」「機械」の勉強に疲れた時の気分転換で「法規」の勉強をすると良いでしょう。(但し、法規でも計算問題は出題されます)
解らない問題をどうするか
解らない問題を考え続けたとしても、ただ時間だけが過ぎるばかりです。
仕事をしながら何とか勉強時間を捻出している人にとって、たとえ5分でも貴重な時間です。
考えても解らない問題は、すぐに解き方を見て、解き方を見ながらで良いので実際に自分で解いてみる、これを繰り返せば、解ける問題がだんだん増えていきます。
それでも解けない問題は付箋を付けて一旦飛ばし、後日に再度やってみると解けることがあります。
電検三種を「極めたい」のか「合格したい」のか
電検三種の勉強をしていくと、どうしても解けない難問・奇問があります。
もし、合格できるかは二の次で、電検三種を「極めたい」という人は、難問・奇問に時間をかけるのも有りでしょう。
しかし、電検三種に「合格したい」ならば、完璧を求めるとかえって合格から遠ざかります。
勉強に使える時間は有限です。
大事なことは60点以上取って合格することなので、難問・奇問に時間を使うよりも、基礎的な問題を1問でも多く解けるようにした方が良いです。
独学が良いのか、通信教育・スクーリングが良いのか
私は合格まで独学で勉強しましたが、独学が一番良いとは考えていません。人それぞれに向き・不向きがあるからです。
独学は勉強する時間や科目・内容を自由に自分で決められるメリットがありますが、やる気が出ない時や疲れている時でも、自分で何とかしないと勉強が進みません。
少しお金はかかりますが、通信教育やスクーリングの方が勉強がはかどる人は、そちらを選ぶのも良いかもしれません。
私の場合は独学だと言っても、結局はYoutubeで無料で視聴できる通信教育やスクーリングの動画をさんざん活用させてもらったので、純粋な独学とは言えないかもしれません。
また、電検三種は誰かに教えてもらうだけで合格できるほど甘くはなく、通信教育であれ、スクーリングであれ、自分で何度も実際に問題を解き、解答できる力を身につけなければならないことは、どの方法を選んだとしても同じです。
科目合格をしたら、残りの科目に全力で取り組む
4科目のうち1科目でも合格できたら、試験免除が有効なうちに残りの全科目を合格できるように、全力で取り組むことを勧めます。
私が2度目の受験で失敗したように、電検三種の残りの科目を合格するまで、他の資格試験を同時に受けたいとしても、気持ちを抑えて電検三種に専念するべきです。
現在は、電検三種の試験が年に2回あるので、最初に科目合格してから5回の試験のチャンスがあります。
しかし、「今回の試験で合格するのは無理そうだから、次回に頑張ろう」という気持ちでは、いつまでも合格できません。
「今回の試験で必ず合格する」という強い意志が必要です。
また、残りの全科目を受験しないで1科目や2科目ずつ受験した方が、1科目あたりに注力できる勉強量が増えるという意見もありますが、個人的にはあまりお勧めできません。
なぜなら、その年によって、どの科目が難しくて、どの科目が簡単なのかバラツキがあり、たまたま簡単な年にあたっても、その科目を受験していなければ、そもそも合格するチャンスが無いからです。
何科目受験しても受験料は変わらないわけですから、初回の試験では4科目を受験し、2回目以降は残りの全科目を受験することを勧めます。